ENELが今年2月に出したレポートでは、オハイオ州のコロンバス都市圏を対象に、同エリアでの効果的な充電インフラ設置について分析しています。
シミュレーションの結果導かれた電気自動車の充電プロファイルは下図の通りで、
以下のように纏められています。
- 充電の大半は家で、16時〜24時の間に行われる。
- プラグインハイブリッド車(PHEV)の職場充電のピークは8時頃
- 走行距離の長い電気自動車には、職場充電は不要
- 公共のレベル2充電器は、PHEVによって日中、コンスタントに使われる(PHEVオーナーは、電気での走行を最大限にしようとする、という仮定のため)
- DCFC(急速充電)への需要はそれほどない(レポートではlocal travelに焦点を当てているため)
レポートではChargepointのリアル充電データとの比較もなされており、現実ではレベル2充電器はそれほど使用されておらず、PHEVオーナーは電気での走行を最大限にしようとするという仮定は必ずしも正しくない、という考察もあります。
結論として、充電インフラを以下のような場所(マップ上の赤い点)に設置するのが良い (上図:Level 2、下図:DC)、と提案しています。
より現実的なものにするにはもう少し色々考慮する必要があると思いますが、このようなベースとなるシミュレーションツールを作成したのはとてもよい成果だと思います。
なお、DOEのこちらのページでは、このENELの作ったシミュレーションを使って、米国の州や市のそれぞれで、「どのくらいのEVを導入するならどのくらいの充電器が必要か」がシミュレーションができます。