2020年8月5日水曜日

TeslaとPG&E、世界最大級のエネルギー貯蔵システムの建設を開始

カリフォルニア州の大手電力会社Pacific Gas and Electric Co. (PG&E)とテスラ社は、カリフォルニア州モントレー郡にあるMoss LandingのPG&Eの変電所にて、大規模なリチウムイオン電池貯蔵システム(BESS)の建設を開始しています。容量は182.5MW/730MWhで、現在オーストラリアで稼働している世界最大の蓄電システム(150MW/193.5MWh)を上回ります。

設計、建設、保守はPG&Eとテスラが担当し、建設終了後はPG&Eが所有し、運用することになっています。2021年の第2四半期にシステムが完全に稼働する予定で、20年の稼働期間の間に1億ドル以上のコストが削減できる見込み。CAISOのエナジー市場とアンシラリーサービス市場にも参画予定とのことです。

今年5月、PG&Eは、2023年までにサービスエリア全体に展開される合計1,000MW以上のバッテリー・エネルギー貯蔵プロジェクトの追加契約に署名しました。その中で最大のものは、同じくMoss Landingに設置される送電接続型の300MWのBESSで、容量は1.2GWhとなる見込みです。

(本件はPGEによる所有・運用案件ですが)一般的に、電力会社向けのエネルギー貯蔵設備は、蓄電システムのベンダーにとってはオペレーションコストが低コストで済み、長期的な契約が多いという魅力があります。電力会社への蓄電購入義務も追い風となり、電力会社向けのエネルギー貯蔵設備は、引き続き蓄電システム市場を牽引していくことになるでしょう。

関連ニュース
https://www.cpexecutive.com/post/pge-tesla-kick-off-behemoth-battery-energy-storage-system/







2020年8月4日火曜日

カリフォルニア州、2045年にはゼロ・エミッション・トラック以外の販売を禁止へ

2020年6月25日に採択されたカリフォルニア州大気資源局(CARB)の新規制では、商用トラックメーカーは2024年にゼロ・エミッション・トラックの販売を開始し、2045年までにカリフォルニア州での販売を100%ゼロ・エミッション・トラックとすることが義務付けられました。

この規制により、カリフォルニア州では2030年までに10万台、2035年までに30万台のゼロ・エミッション・トラックが導入される見込みです。

この動きはカリフォルニアだけに留まりません。カリフォルニアでの新規制の決定を受け、カリフォルニア州を含む米国15州とコロンビア特別区のグループは、中・大型電気自動車の市場を拡大し、2050年までにディーゼルエンジンのトラックを段階的に廃止することを目的とした共同覚書を発表しました。

トラックは車の中で最も大気汚染に影響を与えるため、商用フリートの電動化・ゼロエミッション化は以前からよく議論されており、様々な動きがあります。これからも動きを注視していく予定です。

関連ニュース
https://www.greencarreports.com/news/1128652_california-mandate-electric-trucks-all-ev-by-2045#:~:text=Adopted%20Thursday%2C%20the%20Advanced%20Clean,trucks%20in%20California%20by%202045.

https://cleantechnica.com/2020/07/04/zero-emissions-trucks-are-the-future-lets-do-this/

https://www.reuters.com/article/us-autos-emissions-trucks/15-u-s-states-to-jointly-work-to-advance-electric-heavy-duty-trucks-idUSKCN24F1EC

https://finance.yahoo.com/news/happens-california-doesnt-stay-california-174044489.html